FEレポート(パラレル編 第1回)
LUNA: | さて、パラレル世界へ来たのは良いけど、皆様何処にいらっしゃるんでしょう? 確かこの辺りだと聞いたんだけど…。 |
シグルド: | あっ、LUNAが来た。 お〜い、こっちだよ〜! |
LUNA: | きゃ〜、すみません。お待たせしてしまいましたか? |
エルトシャン: | 1分25秒の遅刻だな。 |
LUNA: | も、申し訳ありませんっ!! |
シグルド: | その程度の遅刻で目くじら立てることもないだろ? |
エルトシャン: | 俺は責めてる訳じゃないぞ。 その程度しか待たされたつもりはない、と言ってるだけだ。 |
LUNA: | はぁ、その程度とは言え遅れてすみませんでした。 |
キュアン: | いや、LUNAは遅刻してないぞ。 エルトの時計が1分30秒進んでるんだ。 |
シグルド: | えっ? |
エスリン: | 何よ、兄上ったらキュアンの言うことに文句でもあるの? |
シグルド: | いや、そんなことは…。 うん、そうだ。エルトの時計が進んでるんだ。 |
エルトシャン: | そうか。 |
LUNA: | えっ、あの…。 |
キュアン: | いいから、私の言う通りにしておきなさい。 |
LUNA: | はい、ありがとうございます。 |
エスリン: | さぁ、皆もそろそろ来てる頃よ。 早く行きましょう。 |
ラケシス: | 兄様〜!こっち、こっち〜♪ |
LUNA: | 皆様、お揃いのようですね。 |
アレス: | なんだ、お前も居たのか。今日はセティは居ないぞ。 |
LUNA: | いえ、あの、一応インタビュアーなもので…(^^;) |
エルトシャン: | こらっ、プレイヤーに喧嘩を売るんじゃない! |
アレス: | しまった、今日は父上がいらしたんだった(汗;) |
ナンナ: | もうっ、アレスったら…。 さっさと席につくわよ。 |
リーフ: | すっかりナンナの尻に敷かれてるみたいですね。 クスクス…。 |
アルテナ: | リーフ、あなたもさっさと席につきなさい。(コツン) |
キュアン: | 私達も席につくとするか。 |
エスリン: | ええ♪(ヒュン!ドガッ!ドゴンッ!ガタン!) |
シグルド: | 何だ、今の音は? |
ディアドラ: | さぁ、私には判りませんわ。 |
リーフ: | あの〜、母上…。 |
エスリン: | な〜に、リーフ? |
リーフ: | どうして、母上は父上の膝の上に座ってらっしゃるんですか? |
キュアン: | ここがエスリンの指定席だからに決まってるじゃないか。 |
エスリン: | それに、私の分の椅子ないんだもの。 |
シグルド: | えっ、そんなはずは…。私はちゃんと人数分の椅子を用意したはずだぞ。 そうだよな、セリス? |
セリス: | はい、父上。私も、ここへ来た時に確認しました。 |
エルトシャン: | お前達、あれが見えないのか? |
アレス: | 壁際に壊れた椅子が一つ…。 |
フィン: | ……目の錯角じゃなかったんですね。 |
リーフ: | まさか、あれって…。 |
アルテナ: | 母上が蹴飛ばしたんですね? |
シグルド: | あ〜あ、粉々じゃないか。 椅子を相手にスキル発動させなくてもいいだろうに…。 |
エスリン: | だって、キュアンと一緒だと、つい「らぶらぶアタック」が出ちゃうのよ。 本当は、ちょっと壁際まで蹴飛ばして退かすだけのつもりだったんだけど…。 |
リーフ: | はぁ〜。フィンが言ってたことを実感したよ(溜息) |
キュアン: | ん? フィン、お前、リーフに何を言ったんだ? |
フィン: | いえ、その、妙なことを申し上げた覚えはないのですが…。 |
セリス: | ああ、「万年新婚夫婦」ってやつ? |
リーフ: | そう、それ。 |
アレス: | なるほど。これを見なれてれば、ちょっとやそっとじゃ動揺しなくなるな。 |
ナンナ: | そうね。アレスのあんな行動にも平然としていられる訳よね。 |
エルトシャン: | お前、一体何をやってるんだ? |
アレス: | 何って、その…。 |
(カチッ) | |
(アレスの声) | 剣の稽古で疲れさせてうたた寝するように仕向けて…。 |
アレス: | えぇっ!? |
(アレスの声) | 寝てる隙にナンナの髪を数カ所三つ編みして…。 目覚めたナンナに怒られて、元通りに髪をセットし直したところで耳もとに「やっぱりこの方が可愛いな」と囁く。 |
(カチッ) | |
アレス: | LUNA〜! お前の仕業か、今のはっ!! |
LUNA: | ははは…。だって、おいしい台詞なんですもの(^^;) |
アレス: | さっさと、そいつをこっちへ寄越せ!ぶっ壊してやる。 |
セリス: | 今更壊しても手後れじゃないの? |
リーフ: | そうそう。 もう、皆の耳に入っちゃったよ。 |
エルトシャン: | アレス…。 |
アレス: | ギクッ! |
エルトシャン: | どうして、そこで素早く絵師に寝姿を描かせるとか写真を撮るくらいの事しないんだ? |
アレス: | ……は? |
エルトシャン: | そうすれば、可愛い寝顔を形に残しておけるじゃないか。 |
アレス: | でも、他の人に見せたくありませんし…。 |
リーフ: | 絵師を雇うお金なんてないし…。 |
セリス: | カメラ持ってないし…。 |
アルテナ: | プリント代も払えないでしょうね。 |
アレス: | お前ら、寄って集って俺のことを貧乏人扱いしやがって…。 |
ナンナ: | 仕方ないじゃない、本当の事なんだから。 |
アレス: | ナンナまで…(;_;) |
シグルド: | ダメじゃないか、セリス。 仲間が金に困らないように軍資金を円滑に流れさせるのは指揮官の務めだぞ。 |
エスリン: | 神器は修理費が高いんだから、ちゃんとお金の配分に気を使わなくちゃね。 |
キュアン: | アルテナ、お前は大丈夫なのか? |
アルテナ: | ええ、大丈夫です。 『ゲイボルグ』自体も父上がかなり良いものにしておいて下さいましたし、よく鍛えられた『銀の槍』のおかげで闘技場で稼げましたし、リーフもとても役立ってくれましたから。 |
エスリン: | そう。偉いわね、リーフ。 |
リーフ: | 姉上のお役に立てて嬉しいです♪ |
ディアドラ: | セリスは大丈夫だった? |
セリス: | 私には、父上から受け継いだ『値切りの腕輪』がありましたし、元々『ティルフィング』の出番は少ないですから。 『銀の剣★100』でサクサクと…(^^)v |
シグルド: | それじゃ、お前も途中でお金が余って困っただろ。あはは…。 |
セリス: | そうなんですよ。恋人も居ないし、始末に困っちゃって。 かと言って、『ティルフィング』が手に入るのがあのタイミングじゃ、腕輪を売ってしまう訳にも行きませんし…。 |
シグルド: | うんうん、わかるぞ。私も同じだったからなぁ。 しかも、私の場合は壊れた状態で入手するから絶対に手放す訳にいかなくてね。 |
セリス: | 修理代に5万ゴールドは辛いですよね。 |
アレス: | 俺は最終的に10万ゴールド以上使った訳か…。 |
LUNA: | あはは、確かに。 |
ナンナ: | おかげでパティとレスターさんに頭が上がらないわ。 |
エルトシャン: | 情けないやつだな。自力で稼げよ。 |
アレス: | 父上…。 稼げる武器、何か残して下さいましたっけ? |
エルトシャン: | 稼げる武器? |
シグルド: | 私は『銀の剣★100』と『値切りの腕輪』を受け継がせたよ。 |
キュアン: | 私は『銀の槍』を★60くらいにはしたと思う。 『ゲイボルグ』も★50近くまでいってたかな? |
ラケシス: | わたしは『祈りの剣★100』を受け継がせたわ。 付加されたスキルは意味ないけど、やっぱり愛着があったから。 |
エスリン: | 私は『光の剣★100』と『銀の剣★100』と『追撃リング』をリーフの為に…。 |
シグルド: | その『銀の剣★100』を作ったのは私だぞ。 まったく、ちょっと目を離した隙に中古に流して持ち逃げするとは…。 |
エスリン: | だって〜、可愛いリーフのためだもの(^^) |
リーフ: | ありがとうございます、母上♪ |
セリス: | そんな良い武器持ってて、どうして挙兵に失敗したんだろうね? |
アレス: | 戦は一人でやるものではないからな。 |
リーフ: | そうそう、そんなこと出来るのはセティ殿くらいですよ。 |
シグルド: | セイジの『フォルセティ』は反則的だからね。 おまけにレヴィンと違って追撃あるんだろう? |
セリス: | はい。これ幸いと、敵陣に放り込んで楽をさせてもらいました。 これも、父上の采配のおかげですね。 |
シグルド: | まぁ、あの2人は無理なくカップルになってくれるから♪ |
キュアン: | フィン達より遥かに楽だったな。 |
エスリン: | そうよねぇ。フィンってば、なかなか態度がハッキリしなくて、周りで随分と気をもんだわ。 |
フィン: | はぁ、申し訳ありません。 |
エルトシャン: | だったら、無理に結婚させなくても…。 |
アレス: | 何てことを仰るんですか!? 叔母上が独身のままではナンナが生まれて来なく…グゥッ。 |
ラケシス: | アレスっ!私はナンナを生む道具じゃありませんのよっ!! |
ナンナ: | だからって、何も顔面に靴を投げ付けなくても…。 |
ラケシス: | 兄様も、フィンのどこが気に入らないんですの!? |
エルトシャン: | どこが俺に似てるのか説明してみろ。 |
ラケシス: | はい? |
エルトシャン: | 確か、口癖のように言ってたよな。 「兄様のような人でなければ…」って。 |
シグルド: | あ、そう言えばそんなこと言ってたね。 |
エルトシャン: | で、そいつのどこが俺に似てるんだ? 容姿は似てないし、系譜も光ってないし、剣も使えないじゃないか。 |
ラケシス: | 確かに仰る通りですわ。 |
ナンナ: | お母様…? |
ラケシス: | でも、強くて優しくてハンサムで真面目で、兄様と同じかそれ以上に私を愛してくれてますわ。 |
フィン: | ……(真っ赤) |
ラケシス: | フィンったら、そんなに照れなくても良いじゃない♪ |
エルトシャン: | …わかった。 わかったから、そいつの首から手を離してやれ。 |
ラケシス: | えっ? |
ナンナ: | きゃ〜っ、お父様、窒息しかかってるわっ!! |
ラケシス: | あら、嫌だ。それならそうと、早く言ってよ、フィン。(パッ) |
フィン: | ぜ〜、ぜ〜、すみません。(言えるわけないじゃありませんか(汗;)) |
LUNA: | あの〜、フィンが死にかけてるから今日はこの辺でお開きにしませんか? |
キュアン: | そうした方が良さそうだな。 |
シグルド: | 賛成。 |
エルトシャン: | 俺も異存はない。 |
LUNA: | では、そういうことで…。 |
セリス: | 私達の意見は聞かないのかい? |
リーフ: | セリス様は反対なんですか? |
セリス: | そうじゃないけど、無視されるのは嫌いなんだ。 |
シグルド: | あはは…、優先順位があるんだよね。 諦めなさい、セリス。 |
セリス: | 父上がそう仰るなら、仕方ありませんね。 |
-End-