FEレポート(第6回)
LUNA: | さて、本日は女性陣に集まっていただきました。 |
レヴィン: | お前、懲りずにまたこんなことやってるのか。 |
LUNA: | げげっ、レヴィン様ったらいつの間に!? 今日は男子禁制ですよ。 |
レヴィン: | そうは言うが、俺達の頃も守備範囲外の男は出席を認めたんだろ? だったら、いいじゃないか。 |
LUNA: | 守備範囲外でも、関係者はダメです!! 一応、セティ様とフィーの父親でしょ、あなたは。 大体、フィンまで一緒になって何考えてるんですか? |
フィン: | …その…リーフ様の御命令で…。 |
LUNA: | とにかく、ダメなもんはダメなんです!! |
レヴィン: | ちっ、面白い話が聞けそうなのに…。(退場) |
LUNA: | それでは早速インタビューに移りたいと思います。 まずは、フィーから。アーサーの魅力について聞かせて下さい。 |
フィー: | それはいいけど、お父様のことだから盗聴器くらい仕掛けてってるんじゃないの? |
LUNA: | ああ、それは心配しなくていいわ。ジャミング装置を仕掛けてあるから。 それに、防音もバッチリだから安心して♪ |
フィー: | あ、そう。 で、アーサーの魅力だったわよね。 |
LUNA: | うん、うん。 |
フィー: | 見てて飽きないわね、あれは。 |
LUNA: | それだけ? |
フィー: | あら、長く付き合うには大事なことよ。 |
LUNA: | そりゃまあ、そうだけど…。 |
フィー: | それに、丈夫で長持ちしそうだし。 やっぱりシレジアの長い冬を明るく過ごすには、脳天気で面白い丈夫な人が一家にひとり欲しいわね。 |
LUNA: | そういうもんなのか?(^^;) まぁ、いいや。次は、ラクチェよろしく。 |
ラクチェ: | シャナン様の魅力? それをわたしに聞くわけ? |
LUNA: | いえ、その…聞かなくても、シャナン様がとっても強くて格好良くて優しくて頼りがいがあることくらいはわかってるんですが、一応聞いてみようかなぁと…。 |
ラクチェ: | このわたしから奪い取ろうなんて考えてるなら、命の保障はしないわよ。 |
(ラクチェは勇者の剣に手をかけた) | |
ナンナ: | ラクチェったら、そんなもの振り回さなくても心配ないわよ。 だって、この人の大本命はシャナン様じゃなくて…。 |
LUNA: | わ〜、スト〜ップ! これ以上、その話を広めちゃダメ〜!! |
ナンナ: | あの場にいた人は皆知ってるけど…。 |
LUNA: | う〜、アレス様もそう言ってたけどさ。 それでも知らない人にわざわざ教えることないでしょ(--;) |
ナンナ: | でも、ラクチェには教えておいた方があなたの身のためだと思うわ。 |
LUNA: | だったら、後でこっそり耳打ちでもしといて頂戴。 で、ラクチェはシャナン様の魅力について付け加えることある? |
ラクチェ: | そうねぇ、わたしをパートナーとして見てくれるのが嬉しいわ。 普段は子供扱いされることも多いけど、戦闘中は背中を預け合うことが出来て。シャナン様にそこまで信用してもらえるなんて光栄よ。 |
LUNA: | 確かにそれは凄い…。 えぇっと、それでは次はパティ。 |
パティ: | あはは、最初はシャナン様に憧れてたんだけどね。憧れだけであっさり終わって、気がついたらレスターに拾われちゃった(^o^;) |
LUNA: | 拾われた? |
パティ: | 最初は喧嘩友達だったのよ。 妙に口煩くて鬱陶しいとか思った頃もあったんだけど、振り返ってみるとレスターって最初っからあたしのことずっと守ってくれてたのよね。 自分のこと野良猫みたいに思ってたのが、いつの間にかレスターに拾われた飼い猫みたいになってて…。今は結構対等になってるつもりだけど、昔のレスターがあたしを見る目ってなかなか懐かない子猫を突いて遊んでるみたいだったのよ。 |
LUNA: | はぁ? |
ラナ: | 兄さまって、女の子からかうの好きなのよね。 特に、半野生の猫系が…。 |
パティ: | 何?その半野生の猫系って。 |
ラナ: | 適度に反撃して来て、張り合いがあるけど危険すぎない柔軟性のある子のことよ。 私やティルナノグにいた私のお友達みたいにすぐ泣いたりする小動物系では物足りないんですって。 |
ラクチェ: | わたしなんて、猫じゃなくて豹だって言われたわよ。 何よ、自分の方からちょっかい出して来て、反撃したらひとのこと猛獣みたいに言って…。 |
ラナ: | まぁ、小さい頃の話だしね。 パティに遭うまではすっかりその癖も形を潜めてたんだけど…。 |
LUNA: | まさに、理想の彼女だったと…。 |
ラナ: | そうみたいね。 |
パティ: | ふ〜ん。嬉しいような、ちょっと複雑な気分。 でも、今はそんなに口煩くないし、一緒にいて楽しいからいいや。 それに、お金に関しても頼りがいのあるパートナーだし♪ |
ラナ: | うふふ、いつもありがとう。 |
パティ: | どう致しまして。 お兄ちゃんに甲斐性がない分、あたしたちがフォローするわ。 |
ラナ: | パティったら…。 ファバルは確かに、稼ぎは全部イチイバルの修理費に消えちゃうし、喧嘩っ早いし、すぐ子供みたいに拗ねるけど…でも素敵よ。 |
LUNA: | …褒めてるようには聞こえないんだけど。 |
ナンナ: | 私にはわかるわよ、ラナ。 なんだか放っておけないのよね。 |
ラナ: | ええ、そうなの。 やっぱり、ナンナもそうなのね? |
ナンナ: | そうなのよ。 アレスったら、いっつも財布が軽いし、すぐにセリス様やリーフ様と揉めるし、独占欲強くてちょっと私が昔の話してリーフ様や他の男の人の名前を出すと拗ねるのよ。 でも、そういうところが母性本能をくすぐるって言うか、とにかく私が傍にいなくっちゃって思うのよね。 |
パティ: | でも、アレス様はお兄ちゃんより頼りになると思うわ。 |
ナンナ: | 素直に頷いて良いのか、ちょっと迷うんだけど…。 まぁ、ファバルさんよりは人生経験豊かって気はするわ。 それに、戦場では確かに頼りになるわね。 |
LUNA: | えぇっと、いつの間にかラナとナンナの話は済んじゃったなぁ。 後はユリアと…。 |
ユリア: | スカサハの魅力の一つは、あの頼り無い雰囲気です。 実際は頼りになるのですが、どうしても傍にいる人達が強すぎて霞んで見えるところが…。 |
ラナ: | そうねぇ、ラクチェとシャナン様の隣に居るんじゃ、どうしても見劣りするわね。 |
ユリア: | そして、もう一つは気配りですね。 不安に押しつぶされそうだった私を、そっと包み込むように守ってくれました。もちろん、セリス義兄さまも気を使って下さいましたが、さり気なさの点ではスカサハの方が上でした。 |
ラクチェ: | へぇ、スカサハにも取り柄があったんだぁ。 |
ラナ: | あら、あなたの暴れた後始末ができるっていうのも十分取り柄だと思うけど。 |
ラクチェ: | あんた、喧嘩売ってんの? |
LUNA: | まぁまぁ、抑えて。 それでは、次はリーンよろしく。 |
リーン: | 最初は、アレスのことが好きだったわ。 アレスにはその気はなかったみたいだけど、それでも優しくしてくれたし、解放軍に参加したての頃はいろいろ気を付けてくれてたし。 いつか、振り向いてもらえるんじゃないかって思ってた。 |
LUNA: | はぁ…。 |
リーン: | だから、アレスがナンナさんしか見てないって気付いた時はショックだったの。ただ、その時はナンナさんってリーフ様の婚約者だと思ってたから、他人のものはよく見えるってだけか望みのない想いに見切りをつけてこっちへ振り向いてくれるんじゃないかって、期待もしてたわ。 |
ナンナ: | えっ?私とリーフ様は…。 |
リーン: | わかってる。リーフ様はともかく、ナンナさんはリーフ様に恋してなかったのよね。周りが勝手にそう思ってただけ。もちろん、アレスもそう思ってたわ。だから、そのうち諦めるかと思ってた。そんなことくらいで諦めるような人じゃないことくらい、あたしは知っていたのにね。 |
ナンナ: | ……。 |
リーン: | ナンナさんがアレスに恋してるって気付いた時、「どうしてリーフ様に恋してくれなかったの?」って思ったわ。「あたしからアレスを取り上げないで」って。だって、その時まだあたしにはアレスしか見えてなかったから…。 |
ナンナ: | …ごめんなさい。 |
リーン: | やだ、昔のことよ。謝ったりしないで。第一、アレスはあなたに出会って初めて安らぎを得たのよ。あたしには、あの人に安らげる場所を与えることは出来なかった。その点、あなたは自信持っていいのよ。 それにあたしには、今はデルムッドが居るんだから♪ |
LUNA: | ああ、やっと本題に入ってくれる(^_^;)q |
リーン: | デルムッドって、結構早い内からあたしのこと見てたみたいなのよね。 でも、それに気付いた時はまだアレスしか見えてなかったし、それに間もなくナンナさんがアレスに恋したことに気付いちゃったから…。デルムッドはナンナさんのためにあたしをアレスから引き離そうとしてるんじゃないかって疑っちゃった。 |
パティ: | あら、あんな鈍い奴にそんな芸当出来るわけないじゃない。 あいつ、あたしとレスターが恋人同士になって堂々とお金のやり取りしてたのに、全然気がつかなかったのよ。 |
ナンナ: | パティは誰にでもお金渡せるから、逆を見ても不自然に思わなかったってことかしらね。 |
パティ: | 思いなさいよ!! |
リーン: | まぁ、そんなこともあってアレスに振られた後も素直にデルムッドの方なんて見られなかったのだけど、突っぱねても突っぱねてもいろいろと世話焼いてくれて…。 で、ある日とうとう言っちゃたのよ。「放っておいて」って。 |
LUNA: | そしたら? |
リーン: | 「ずっと寂しさを押し隠して踊り続けてる君を放ってなんかおけない」って言われたの。他の誰にも気付かれなかったのに…。 |
ナンナ: | お兄様って意外なところで鋭かったのね。 |
パティ: | 普段はレスターが朝帰りしても気付かないくせに…。 |
ラナ: | パティ!兄様が朝帰りってどういうこと!? |
パティ: | 文字どおりの意味よ。 |
ナンナ: | あのね、収支計算が合わなくて…4人掛りで徹夜で小銭を数え直したり再計算して…。 |
LUNA: | 4人ってことはアレス様も入ってると? |
ナンナ: | だって、食べ物が無くなったらリーフ様が、お金が無くなったらアレスが真っ先に疑われるんですもの。 だから、無実を証明するために何度も小銭を数え直して、必死に部屋中の隙間を捜しまわったわ。 |
LUNA: | で、見つかった? |
ナンナ: | ええ、レスターさんの服の裾から。 ポケットに穴があいてて裏地との間に入っちゃってたの。 でも計算があった時にはもう日の出を迎えてたわ。 |
LUNA: | お疲れさま。 えぇっと、あとまだ聞いてないのは…。 |
フィー: | ティニーがまだみたいよ。 |
LUNA: | そうでした。 では、ティニーちゃんにセティ様の魅力などについて…。 |
フィー: | それ、本当に聞くつもりあるの? |
LUNA: | えっ? |
フィー: | だって、お兄ちゃんってLUNAさんの…。 |
LUNA: | だから、それをティニーちゃんの前でバラすなって(--;)q |
ティニー: | 知ってます。 でも、仕方ありませんわ。セティ様は素晴らしい方ですから、簡単に独り占めできるなんて思っていません。 |
フィー: | でも、お兄ちゃんはティニーに独り占めされたがってるし、ティニーのこと一人占めしたがってるわよ。 何しろ「宝物」だもん♪ |
ティニー: | そそそ、そんな…。そんなこと言われたら、困ってしまいます。 |
フィー: | 毎ロード言われてるのに、全然慣れないのね。 |
LUNA: | まぁ、そこがティニーちゃんの良いところ(-^^-) だから、ティニーちゃんになら譲れるのよ。 |
フィー: | で、ティニーに話す気があるならお兄ちゃんのことについて聞く気があるらしいけど、どう? |
ティニー: | あの…セティ様は強くて優しくて…。 |
フィー: | ルックスもイイ線いってると思うわよ。 |
ティニー: | はい! それに、いろんなこと知ってて…。 |
LUNA: | ふむふむ、それから? |
ティニー: | えぇっと…とっても勇気のある方だと思います。 わたし達のような魔道士って、普通は誰かの後ろとか安全地帯から力を振るうんですけど、セティ様はたった一人でトラキアの竜騎士隊と戦ってたんです。その後も、最前線で当たり前のように戦って…。わたしにはそんな勇気はありません。 |
フィー: | だって、お兄ちゃんはフォルセティあるから避けるの上手いし。 |
ティニー: | 皆さん、そう思ってらっしゃいますよね? だから、大丈夫だって。 でも、いくら詠唱時間が短くても、それに掛かる時間は0ではないんですよ。どうしても、剣を切り返すよりは時間が掛かるんです。 |
フィー: | …ティニー、それって…。 |
ティニー: | 敵と相対する恐怖はフィーさんにもわかりますよね? |
フィー: | わたしは…ヒット&アウェイがパターンだから…。 |
ラクチェ: | ええ、確かに怖いわ。 それはシャナン様も同じよ。例えバルムンクがあったって、怖くないわけじゃないのよ。 でもわたしたちはそれを乗り越え、自分と仲間を信じて剣を振るってるの。わたしはシャナン様やスカサハが傍に居てくれれば、恐怖をも力に変えられる。だから、いつも最前線に出ることが出来るのよ。 |
ティニー: | そうです。セティ様だって、怖くないはずがない。そして、フォルセティの余波を喰らわないために、味方は殆ど近くに居ない。 なのに、当然のように最前線へ出て。どうしてそんなことが出来るのかお聞きしたことがあるんです。 |
LUNA: | そしたら? |
ティニー: | 「皆の期待を裏切る方が怖いから」と…。 「守りたいものが多すぎて、怖がってる暇なんてない」とも言われました。 |
フィー: | お兄ちゃんってば、何でも自分で背負い込んじゃうのよね。 |
ティニー: | そうかも知れませんね。 だからわたしは…いろんなものを背負い過ぎて倒れないようにセティ様を支えてあげたいって思ったんです。 |
フィー: | ティニー…。 |
ティニー: | もっとも、わたしの方が助けられてばっかりですけど…。 |
LUNA: | いいえ、ティニーちゃんはちゃんとセティ様の心を支えてますから、自信持って大丈夫よ!! |
ティニー: | 有り難うございます(*^^*) |
LUNA: | では、次はアルテナ様。 |
アルテナ: | えっ、私? |
LUNA: | はい。アリオーン王子について、思うところを語って下さい。 |
アルテナ: | もう少し、柔軟性が欲しいわね。 私と一緒に時代を変えていくような理想を語ったりもしたのだけれど、結局、義父上亡き後はこれまでの歴史をそのまま持続させる方向へ流れてしまって…。 |
LUNA: | はぁ…。 |
アルテナ: | まぁ、そのうちまた機会を見つけて話し合ってみたいと思います。 きっと、わかってくれるでしょう。 |
LUNA: | そうですね。頑張って下さい。 |
アルテナ: | リーフも応援してくれてるようですから、心強いですわ。 あの子、ナンナが絡まなければ良い子ですから。 |
LUNA: | それは言えてる…(^^;) それでは、最後にイシュタル様お願いします。 |
ティニー: | えっ、姉様? |
フィー: | うそ〜!?イシュタルさんまで、呼んでたの? |
イシュタル: | 普通は呼ばないわよね。まだ、最終決戦前なんだから…。 来てしまう私も、どうかしてると思うわ。 |
LUNA: | まぁまぁ、今は休戦ってことで…。 ユリウス様について、コメントをお願いします。 |
イシュタル: | ユリウス様は、私にだけは優しくして下さるわ。 他の人には悪魔のように思われても、私の前では普通の少年のような顔を見せて下さるの。 |
ティニー: | 昔のように、ですか? |
イシュタル: | 昔のように無邪気な笑顔ではないけれど、それでも優しくて、とても暖かいわ。 |
ユリア: | イシュタル様の前でだけは、ユリウス兄様はユリウス兄様でいられるのでしょうか? |
イシュタル: | そうかも知れないわね。 私だって、ユリウス様がロプトウスに身体や心を乗っ取られていることくらい認めているのよ。 だけど、まだ完全に支配されたわけじゃないわ。 |
ティニー: | 元に戻れると…? |
イシュタル: | わからない。 でも、ユリウス様としての心が少しでも残っている限り、私はあの方についていくわ。 そのためなら、世界中を敵に回したって構わない!! |
LUNA: | …あ、有り難うございました。 |
-End-